甲斐犬（かいけん）

型 ： 中型犬
体高 ： 45～48cm
毛色 ： 黒虎毛、中虎毛、赤虎毛
尾：差し尾、巻き尾
天然記念物への指定：昭和9年（1934年）
性格 ： 勇敢で飼い主に忠実。
リンク ： 甲斐犬愛護会
リンク ： 日本犬保存会

山梨県原産の日本犬で、国の天然記念物に指定されています。その最大の特徴は、何と言っても虎のような縞模様の「虎毛（とらげ）」です。毛色は黒地に赤茶の縞が入る黒虎が最も多く、他に赤茶地に黒の縞が入る赤虎、黒と赤茶の中間色である中虎があり、子犬から成長するにつれて鮮明になるのが魅力です。

見た目：

無駄な脂肪のない筋肉質で引き締まった体は、かつてイノシシやシカを追う獣猟犬として活躍していた名残で、その優れた身体能力を物語っています。 顔つきは額が広く、頬が発達した野性味あふれる凛々しい表情が特徴です。耳は大きめの三角形でピンと立った**「立ち耳」、尻尾は背中に向かってくるりと巻いた「巻き尾」**か、緩やかにカーブした「差し尾」です。被毛は日本の気候に適応した短毛のダブルコート（二重構造）で、寒さにも強いです。

代表的な毛色：

黒虎毛（くろとらげ）
地色が黒で、茶褐色の縞模様が入ります。甲斐犬の中で最も多く見られる毛色です。
赤虎毛（あかとらげ）
地色が赤みを帯びた茶色で、黒い縞模様が入ります。
中虎毛（ちゅうとらげ）
黒虎毛と赤虎毛の中間のような色合いで、赤茶や黒が混ざったような模様をしています。

これらの虎毛は、山での狩猟において保護色となり、身を守る役割を果たしていたと言われています。世界的に見ても、犬種全体が虎毛であるというのは珍しい特徴です。

性格：

一代一主と言われるほど飼い主に忠実で、勇敢な性格をしています。警戒心が強く、見知らぬ人にはなかなか懐きませんが、一度心を許した相手には深い愛情を示します。賢く、物覚えも早いためしつけがしやすい一方で、独立心が強く頑固な一面も持ち合わせています。また、獲物を追いかける狩猟本能が色濃く残っており、動くものには敏感に反応します。家族に対しては非常に愛情深く、番犬としても優秀です。

■ 和犬三昧 店長のつぶやき
甲斐犬といえば、「甲斐の魔犬3兄弟…」わかる人にはわかると思いますが。気性が荒くて野性的なイメージを持っていました。猪獲ったり、蛇食べたり（これは誤ったイメージか。）
実際、甲斐犬は飼うのが大変だという話も聞いたことがあります。が、飼い主のためなら命を投げ出すほどの忠誠心、山野をしなやかに走り回る姿、虎毛…あこがれますね。素敵です。